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社会的な手帳

A sociopolitical memorandum

社会の役割分担

 人は必ずしもなりたいものになれるわけではない。否、なれるとしてもそれが適性であるかどうかというのは、どうしても今日まで辿ってきた道に多くを規定されてしまう。私は昔、政治家になることを夢見ていたが、官僚や秘書のように卓越した事務処理能力や名望家のごとく知らず知らず多くの人を寄せ集める生来のカリスマ性を持つことのなかった自分には適性が無いのだろうと気付いた。もちろん適性がなくても努力次第でなれるかもしれないが、果たして適性にそぐわないことに一生を費やして、それが幸福なのかと問われると疑問に思ってしまう自分がそこにいた。疑問に思わないなら悪く無いのかもしれないが、大凡一度の人生、どうせなら天職にありつきたいものだ。

 訓練次第で事務処理能力も人望も改善が見込まれると述べる人も少なからず存在するし、実際に幾ばくか大人になってからでも身につけられるスキルはあるだろう。しかし他人と頻繁にトラブルを起こしたり、昔から注意散漫な日々を過ごしてきた自分の場合、そのスキルを恒常的に上昇できるとは信じられず、すぐに他人より低い天井に突き当たる未来を思い描いでしまう。事務や客引きではなく、何らかの専門性を活かせる形で政治に関わらず社会に貢献しつつ自分を満たせる道を間も無く見つけなければならない。